次女の裕彩が幼稚園を卒業した。
一年前、家庭的な事情で実家に引っ越し、
短い間ではあったが、一緒に生活を送った。
裕彩は邑久幼稚園に通った。

自宅から幼稚園までは3km近くあり、
6歳の子どもには遠かったのでクルマで送迎していたが、
しばらくすると裕彩は歩いて行くと言い、
毎日、元気に通っていた。

しかし、わたしたちの生活は突然終わりを迎え、
それ以降、8ヶ月もの間、会うことさえできなかった。
わたしのことをどう思っているだろうか。
強欲で愚かな母親のことを、バラバラとなった家族のことを、
どう思っているだろうか...
そのようなことばかり考えていた。
裕彩は小学生となる。
わたしが父親としてできることは限られるが、
できることは精一杯してあげたい。

入学祝いに新しい自転車をプレゼントした。
父親として傍にいてあげられないが、
離れていても、わたしのことを感じられるのではないか、
という思いがある。

小学1年生に22インチはやや大きいが、
20インチではすぐにもの足りなくなるだろう。
公園で練習させてみると、
とても嬉しそうに自転車に乗ってくれた。
もう少しサドルは下げられるので、
大丈夫だろう。


月に一度しか会えないけど、
いつも楽しそうな笑顔を見せてくれる。

わたしたち親子はなにも変わらない。
離れていても心は繋がっている。
本物の絆は強い。

← ここをクリック!